◆会報『ハンディクラフツ』 Vol.121より抜粋
キルト部門「すてきな先生」のコーナーより、秋田県由利本荘市で「ドリームテテ」という教室&ショップを主宰する打矢照子さんのお話をご紹介します。
パッチワークを始めたきっかけは
30年前、当時子どもが通っていた幼稚園の母親サークルに参加したのがきっかけでした。元々洋裁が好きで、自分の服や子どもの服などは作っていました。すぐに仕上がる洋服と異なり、パッチワークは完成までに時間がかかります。その手間をかける面白さにはまってしまいました。そのうちに「仕事としてパッチワークに関わっていきたい」と一大決心をし、日本手芸普及協会のパッチワークキルト指導員養成講座を受講するために秋田から毎月、寝台列車で上京しました。100人ぐらいもの受講生に圧倒されましたが、しっかり基礎から学ぶことができました。子育て真っ盛りでの時期で、宿題をこなすのも大変でしたが、その時の頑張りが今、教室をする上で役に立っていると思います」
お教室を開講
少しずつ生徒さんの人数も増えて作品展を開催できるようになりました。また、地元には材料を購入できる店がないことに不便を感じていたので教室併設のショップを開きました。いつでも布の色合わせができると好評です。バッグや干支キルト、ぬいぐるみなどのオリジナルキットも販売しています。実店舗教室の作品展は、生徒さんそれぞれが作るタペストリーのほかに、毎回みんなで創るタペストリー(フレンドシップキルト)を飾っています。テーマを決め、各人のパターンは違えて作成します。一人ひとりの個性を活かせる作品づくりのアドバイスを心掛けています」
ドリームテテ店内
挑戦してみたかった大きなコンテスト、これからのこと
いつか作家として世界規模のコンテストを目標に大作に挑みたい』と5年かけた作品が、2019年の日本第18回国際キルトフェスティバルでトラディショナル部門の1位を受賞することができました。ほんの少しでも一針ずつ積み重ねれば大きな作品になる。何もしなければ進まない。何年かかっても完成できてよかったです。
米国ヒューストンで開催されるインターナショナルキルトフェスティバルでも賞をいただき、アメリカに行って自分の作品を見ることができました。恥ずかしながら(皆さんもそうだと思いますが)、自分の作品は何年経っても可愛くて『ああ好きだなぁ』と感じます。好きな布で作っていろいろ考え、手を動かした作品だからですね。生徒さんやお客様にもそんな幸せを感じてもらえると嬉しいです」
「地域のお客様たちは年齢を重ねられて、パッチワークはもちろん手仕事をなさらなくなってきている、と感じているので、今後は年配の方々にも参加していただける講習会を企画したり、若い方々にも手仕事に興味を持ってもらえるように、イベントに参加してワークショップなどをしたいです」
2019年第18回国際キルトフェスティバルでトラディショナル部門1位を受賞した作品「Hamorebi」と打矢さん