国内最大級のトールペイントの公募作品展
OVERVIEW
今年で6回目を迎えた「トールペイント日本展」はトールペイント愛好家はもちろん、小学生以上の方でしたら大人から子どもまで、どなたでもご応募いただけるトールペイントの公募展です。今回も高い技術と創造性にあふれた作品が多く寄せられました。 厳正なる審査の結果、グランプリをはじめ入賞・入選作品114点が決定いたしました。審査においては色彩、構成、技術に支えられた独創性と表現力、そして完成度を評価の指針としました。 受賞作品は、力作ぞろい。見ごたえのある作品の数々をどうぞご覧ください。
撮影 本間伸彦
the best works in the exhibition
グランプリは今回のコンテストを代表するもっともすぐれた作品に贈られます。
【総評】 トールペイントの原点回帰を感じさせるとともに、作者独自の技法と技術が光っていました。(大髙吟子)/ 優美なBOXにエキゾチックな紋様がびっしり描かれていて筆遣いも美しく、フォークアートの流れをくむトールペイントの原点のような作品でした。(鈴木慶子)/ 民芸品の伝統柄をアレンジしたようなシンプルともいえるデザインで、めずらしい形の素材自体の力も大きいのですが、「日用の道具を絵や模様で飾る」というトールペイントの原点を思い起こさせることで、グランプリに選出しました。(伊東有砂)
B部門の最高賞
【総評】 写真を参考に描かれていますが大きい作品で、背景の光を感じる柔らかいぼかしの中にくっきり描かれた犬の毛並みや顔の愛らしさが表現力、技術力などの点において高い支持を得ました。(鈴木慶子)/ 写真のような表現力、調和のとれた配置と配色が、絵画的に特に優れていました。(伊東有砂)
各部門最高位に次ぐ出来栄えの作品に贈られます
【総評】 高位受賞作品はどれも素敵な作品で、技術、デザイン(配色と配置)、オリジナル性、アイデア、模倣して描きたいかなど、何を重視するかにより、どの作品が選ばれても説得力があったと思います。(伊東有砂)/ B部門のアレンジ作品は、斬新な発想と高い技術力の融合が印象的でした。(大髙吟子)
prize-winning works
【総評】 出品作品はどれも作者のテーマやモチーフに込められた強い想いを感じることができ、またその完成度を高める確かな技術と熱量を感じる作品の数々でした。特に入賞した作品は絵画の要素となる形の捉え方や質感の違いの表し方、空間表現が優れていると感じました。(廣瀬晴美 ) / 受賞された作品全て、作者のペインティングに対する情熱と愛情を感じることができました。今回、トールペイントの奥深さ、そして可能性を改めて感じることができ、審査に携われたことを大変嬉しく思います。(大髙吟子 ) / どの作品も丁寧に描かれ、題材となったモチーフやデザインへの愛着やいとおしむ気持ちが伝わってくるように感じました。作者が描く対象に向き合う気持ちが、見る人をひきつける力の一因になっているかと思います。(伊東有砂)
審査員が各々の視点で優秀な作品を選抜しました
JHIA Special Award
Sponsor Award
honorable mention
【総評】 どの作品も表現力や作品への気持ちが感じとれ、細かい所まで丁寧な仕上がりに感銘を受けました。海外に思いを馳せる作品の中、日本ならではの作風もありました。日本に浸透したトールペイントが年々進化し素晴らしい作品となっています。(上田ハツミ) / 中学生以下の皆さんの作品も色彩の美しい作品が出品され「絵を描く喜び」を素直に表現していることは、大人になった方たちにも忘れないでほしい感覚だと思いました。(廣瀬晴美) / 出展数は多くありませんがジュニア部門、白磁ペイントの受賞作品も印象に残りました。「トールペイント日本展」応募に向けて139人の方々が長い時間と努力を重ねて作品完成に奮闘されていたことを思うと審査員の役の重さを痛感しているところです。(鈴木慶子)
Selected Works
JUDGES
伊東 有砂
ペイントクラフトデザインズ編集長上田 ハツミ
日本デコラティブペインティング協会会長大髙 吟子
(公財)日本手芸普及協会ペイント部門委員長鈴木 慶子
トールペイント作家廣瀬 晴美
女子美術大学芸術学部美術学科洋画専攻 教授